飛騨高山の伝統工芸技術を施した、アートを纏うスマホケース     「Real Wood Case」



Real Wood Caseとは


「地場産業の伝統工芸技術を纏い、伝統工芸技術に毎日触れ、伝統工芸技術を持ち歩く」をコンセプトに生まれた、アートとアーツ(伝統技術)を掛け合わせたスマートフォンケースです。

高級家具の産地として知られる飛騨高山の優良な天然木を使用し、伝統工芸技術「一位一刀彫(いちいいっとうぼり)」を施したプロダクト<Real Wood Case>は木の温もりと心地よさを感じられる設計。オイル仕上げ、天然灰汁醗酵建(てんねんあくはっこうだて)の本藍染、飛騨高山の誇る伝統工芸の漆塗り「飛騨春慶(ひだしゅんけい)」による手仕事の加工でそれぞれに経年変化が生まれ、使い続ける楽しみが伴います。



Real Wood Caseに込めた、3つのこだわり

1.上質な天然木

巧みな技術を誇る木工品の産地、飛騨高山で高級家具に使用するために管理保管されてきた優良な木材(いちい、くるみ、さくら、かえで)を使用しました。精油成分によりリラックス効果のある心地よい香りを有し、天然の材ならではの唯一無二の美しい木目から世界にただ一つだけのプロダクトに出会うことが可能。

2.飛騨高山の高い伝統工芸技術

美しい木目で魅せる伝統工芸技術「一位一刀彫」をはじめ、木目を残しながらも漆を薄く塗り重ねて上質な艶感をのせる「飛騨春慶」の塗り、たおやかな鮮青色を生み出す「天然灰汁醗酵建の本藍染」など、飛騨高山に継承されてきた先人の工芸的知恵を集約。木材そのものの素材を活かした豊かな表情を生み出しました。

3.持ち歩くアート(アーツ)作品

発売当初(2008年)にはiPhoneと同じ価格帯であることから高級品のイメージをもたれることもあった<Real Wood Case>。しかし職人ひとりひとりの手によってもたらされる鮮やかな技、さらに現代性を伴うプロダクトへの昇華から使い手の日常を支え、豊かさをもたらす、いわば「持ち歩くアート(アーツ)作品」としての高い完成度を有します。




製品ラインナップ

1.いちい(オイル仕上げ)

飛騨の銘木であるイチイの木は、年月とともに木そのものの色合いが変化し、さらに光沢が見られるようになります。木目の流れが特徴的で、ひとつとして同じ模様はありません。


2.くるみ(オイル仕上げ)

ウォルナットの穏やかで流れるような木目の美しさは高級家具への使用でも有名です。重厚感のある色合いとなめらなかな質感が特徴です。


3.さくら(オイル仕上げ)

日本の春を象徴する、淡い色合いと優しい木目を持ちます。なめらかな肌ざわりからは木のぬくもりを感じられます。


4.かえで(漆塗り)

なめらかな木肌と美しい虎目調の木目を持つカエデに、飛騨高山が誇る伝統工芸の漆塗り「飛騨春慶」を施しました。木目の美しさを活かした透明感のある漆塗りが特徴です。


5.かえで(本藍染)

なめらかな木肌と美しい虎目調の木目を持つカエデを、日本古来の自然染色技術「天然灰汁醗酵建 本藍染」で仕上げました。長い時間をかけて変化する味わいを楽しみのひとつに。


<販売中機種>

iPhone12、iPhone12Pro

iPhone12ProMax

iPhone13、iPhone14

iPhone13Pro、iPhone14Pro

Xperia 1II

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開発者インタビュー / MSY代表 秋山昌也

海外での起業経験により自らのルーツを問われたこと、「ものづくり大国」を謳う自国の伝統産業の衰退に対する問いかけの二方向からMSY代表の秋山が発案したのが<Real Wood case>のコンセプトでした。

それらを下地に、社員のルーツである飛騨高山を舞台として当地に点在する伝統技術にフォーカスを当てて生み出したのが現代の日用品であるスマートフォンのケース。

プロダクト完成後も意欲ある作り手がつながり、結ばれ、現代的伝統工芸品としての最終形に至るそのストーリーこそ「まさに、いいものづくりのあり方」だったと話す、ルーツとアーツ、アートを土台にしたコンセプトから芽吹いたプロダクトのドラマを聞きました。

衰退しゆく伝統産業の種火を燃やし続けるために

――<Real Wood Case>のコンセプト「地場産業の伝統工芸技術を纏い、伝統工芸技術に毎日触れ、伝統工芸技術を持ち歩く」について

それぞれ個別で動いていたふたつのプロジェクトがひとつになって生まれたのが<Real Wood Case>であり、このコンセプトです。ひとつが「その地域や町にしかない地場産業の技術を纏う」もの、もうひとつは「アートを持ち歩くこと」でした。

順を追って話すと、まず「地場産業の技術を纏う」プロジェクトについては2004年に訪れた群馬県桐生市での体験が起点です。

桐生という土地は、約1200年前の桓武天皇の時代より朝廷への献上品として絹織物を納めたり、天下分け目の合戦である関ヶ原の戦いにおいて徳川家康が旗布に桐生絹を使用したりと、いわゆる「糸へん(織物、編み物、刺繍などの繊維産業の総称)」の伝統工芸技術の宝庫。それらの技術は素晴らしいものでありながら、職人の高齢化などの理由から次代に技術継承するための方法がほぼ見つけられませんでした。日本は自国のことを「ものづくり大国」と大々的に謳っていますが、実のところ、かなりシビアな状況にあるんです。

率直に「(伝統産業って)続けていけないですよね?」と桐生織の職人さんに伺ったら「全国各地どこでもこんな感じだよ、続けられないよ」との答えに愕然としました。地場産業としてはもちろんですけれども、伝統工芸への意識をもたなくてはと。そこから伝統工芸への意識が高まっていきました。

「アートを持ち歩く」プロジェクトは、僕の個人的な趣味嗜好に端を発しています。僕は、Appleとスティーブ・ジョブスがめちゃくちゃ好きなんです。それで彼に会いたくてどうすればいいかを考えて、熱量をもって彼とAppleのルーツに触れ、巡り、吸収することをひとつの目標としたんです。つまるところそれはタイポグラフィティでありグラフィティであり、キース・ヘリングやジャン=ミッシェル・バスキア、アンディー・ウォーホルらの80年代〜90年代初頭のポップアートなわけです。それまで彼らのことを一切知りませんでしたから、勝手に勉強しにいかなきゃと思ったところがはじまりですね。

そんなふたつの別軸のプロジェクトを頭で考えているうちに、ひとつの仮説が立ちました。それが毎日持ち歩けるスマートフォンにアートや地場産業の技術を纏わせれば、その魅力が自然と伝わっていくのではないかということ。今でこそスマートフォンにケースを装着してカスタマイズを個人で楽しんだり、個性を出したりすることは当たり前になりましたが、この仮説(アイディア)に至ったのはiPhone 3Gが日本に上陸してすぐの2008年のこと。そもそもiPhoneの存在がまだ全然知られていない頃のことです。

――「纏う」上で、なぜ飛騨高山を中心とする伝統工芸品もしくは技術を選んだのか

端的に言えば、飛騨高山は社員でありプロジェクトメンバーである池上の地元(ルーツ)なんです。

どういうことか説明するには、個人的な体験をお話ししなくてはいけないでしょう。まず私のビジネスのファーストステップはアメリカでの起業でした。「人種のるつぼ」と称されるアメリカには、皆さんご存知のとおり、多様なバックグラウンドの人がいます。彼ら彼女らと協力するうちに、自分がまるで日本という国を背負った代表のように扱われます。自分のルーツについて様々に掘り下げられていくんですね。

「日本=文化度が非常に高い国」として認知されていますし、その興味からあらゆる質問を受ける。でもなかには「そんなこと俺に聞かれても!」みたいなニッチな質問もたくさんありましたし、イメージの一方的な決めつけもある。要は、アメリカでコミュニケーションを図るには「お前は何者か」「お前のルーツはなんだ」の問いに答え、存在価値を明示しないと話が進まないことが非常に多いんです。

しかしながら、それに対して自分が明確に答えられること、自分のルーツについて正確に知っていることが思いの外少ないと気付かされて。自分自身を語れても自分の国(ルーツ)について語れるものがないんですね。それを恥ずかしく思った経験から、自社の社員たちにも「自分のルーツを知る」ことをライフワークとしての宿題にしたんです。そこで池上が見つけてきたのが彼の地元、飛騨高山の木工技術でした。

――その後どのようにプロダクト開発に結び付いたのか

池上が飛騨高山で出会ったのは、高い技術力を有する木工技術だけではありませんでした。

他の産地に比べて若く創作意欲が高い職人との巡り合わせから、<Real Wood Case>を企画から制作全般に至るまで多大なる力添えをしてくださった木工職人の塩谷さんと出会うのです。

開発上でのコミュニケーションは非常にスムーズでした。「こんなことを考えています」とお伝えすれば「それではこんな感じでどうでしょうか」というように、1の投げかけが10にも30にもなって戻ってくる。

我々の木材に対する知識は職人さんほど十分ではありませんでしたが、そんなやりとりで進んでいくため、お互いのアイディアが相乗効果を生みプロジェクトは順調に進んでいきました。

制作の工程はおよそ40。木材の仕入れからラフカット、旋盤やカンナでの削り取りに至るまで基本的に全て塩谷さんおひとりで対応くださり、1ヶ月に200〜300点作っていただくこともありました。それだけ大量に、かつ上質なものを持続的に制作するための効率的な生産工程の考案などにも、精力的に取り組んでいただき、<Real Wood Case>はもはや塩谷さんがいなければ実現しないプロダクトになりました。図面もなく、8割以上が職人である塩谷さんの暗黙知によるものですから他の方ではもうなし得ないプロダクトです。

伝統工芸技術を、現代のライフスタイルアイテムに取り込む

――プロダクト開発の展開について

どれだけ塩谷さんが若いといっても、企画をご相談した当時はiPhone黎明期(2008年)でしたから、創作への意欲はあれど、言葉通り「なにをどう作っていいか皆目検討つかない」状態でした。今でこそ操作の説明は不要ですが、当時は、タッチパネルの操作性もボリュームボタンの意味もわからない。そんな状況からこれから作ろうとしている未知のプロダクト「スマートフォンケース」のイメージをゼロから作り上げていきました。

(▲2008年に制作した初代Real Wood Case)

我々がこだわったのは、木のぬくもりを感じる無垢材であること、iPhoneを手にしたときに木にしか触れない設計であること。とにかく画面を操作するとき以外は木だけを握りしめる状態を目指しました。日常的に木に触れる心地よさを求めたのです。

――使用する木材はどのように選んだのか

もともと飛騨高山は高級な木材家具を作る産地でしたから、10年単位の長い時間をかけて乾燥させた天然の無垢材が豊富にありました。それらの中からサイズの小さいプロダクト向きの木材が自然と限定されていったのです。立ち上がり当初から使用する木材は変わらず、ウォルナット、イチイ、サクラ、カエデの4種類。特にイチイは木目の流れが特徴的で、ひとつとして同じ模様はありません。自然由来の美しさを選ぶ楽しみがここにはあります。


――無垢材を採用した結果、行き当たった技術的困難について

iPhoneに沿った曲面設計と薄さにとことんこだわっていくと「これ以上彫り進められない」薄さにたどり着きます。けれども、我々が目指す心地よいスリムさには程遠く、まだまだ厚ぼったさが残っていました。

木材に明るい方はご存知かもしれませんが、木は湿気や乾燥によって伸縮する性質を有します。我々が採用した木材は家具を作るために十分に乾燥させ、一通りの反りと収縮を経たものなのですが、それでもプロダクトにするとどうしても伸縮が起きてしまう。これは思わぬ落とし穴でした。

ご一緒した塩谷さんは大物の箱物家具を得意としていたこともあり、<Real Wood Case>のような小さい木工に触れる機会はあまりなかったそうで。丸太から板材に製材する木取りは、収縮率が最も小くなる位置や切り方を見つけだすことに一緒になって時間をかけました。

そもそも全体の厚みをある程度保ちながらもボリュームコントローラーの穴やスムーズなスライドをコンマ何ミリ単位でくりぬかなきゃいけないことは、おそらく木材加工の理論上、矛盾しているんですよ。余裕のある収縮と強度を取ろうとすると細部の微妙な調整はまず対応できないもの。原理的にバランスがとりづらいことをやろうとしていたのです。

ブレイクスルーの手段としてプラスチックの含芯材をかませる案がありましたがそれはしたくありませんでした。あくまでも無垢材一本で、心地よくスリムな形にするためにこだわりたい。そこで塩谷さんから提案されたのは「新しく道具を作ること」でした。


――「新たな道具」とは

一般的な家具製作のための加工道具では加工する緻密さに限界があるため<Real Wood Case>オリジナルの刃物を作るしかない、と。

ただ刃物を作っても想定通りに彫りきれるかはやってみないとわからない、そもそもあたらしい道具を設計できるかもわからない、とも言われました。どちらにせよ100%実現可能な選択肢ではない。けれどもプロダクトを展開させるならば新しい道具作りをする他ありませんでした。ならば、やってみようと。そこで塩谷さんのお知り合いの方々にご協力いただき結果的に新たな道具作りは成功。数種類のオリジナルな刃物を作ったことで、理想とするプロダクトの意匠に近づけることができました。

まさしく技術を継承する人だけではなく、技術を体現するための道具も失われつつあります。道具が失われるということ、すなわち道具を作る人がいなくなり、それは長い歴史をもつ伝統技術を根本的に断絶することに他なりません。

(▲Real Wood Case用に制作したオリジナル刃物)

――伝統工芸の世界において技術者不足にフォーカスが当てられがちですが、道具の作り手もまた高齢化や継承者不足に悩まされています

まさしく技術を継承する人だけではなく、技術を体現するための道具も失われつつあります。道具が失われるということ、すなわち道具を作る人がいなくなり、それは長い歴史をもつ伝統技術を根本的に断絶することに他なりません。

京都をはじめ何百年もひとつの技術を磨いてきた職人の方々もこの問題を深刻に懸念されていて、道具のオーダーの際にはすこし多めの数量を発注しておくんだそうです。たとえば窯元であれば1000度以上の窯から陶器を取り出すためのハサミだとか。そういう専門道具ですね。それを踏まえても、今回のように新しい道具を何種類も設計し、具体化することは伝統工芸の世界を見回してもかなりチャレンジングな取り組みだったと言えます。

職人をつなぎ、産地を結ぶ未来を夢見て

――<Real Wood Case>の最終仕上げについて教えてください

仕上げにはオイルフィニッシュ、天然灰汁醗酵建(てんねんあくはっこうだて)の本藍染、飛騨高山の誇る伝統工芸の漆塗り「飛騨春慶」の3種類を採用しました。使い込むほどにそれぞれ経年変化があり、使い続ける楽しみがありますよ。

とは言ってもこれは我々の想定外から生まれた仕掛けでした。我々としては、無垢材を平彫りしただけの、つるっとした状態が完成品だったんです。それを納品いただいて「ありがたいし、本当によくできた!」と思っていた矢先に、塩谷さんから続けて、我々がオーダーしていないけれども完成度の高い平彫りと丸彫りが施された<Real Wood Case>が届いたんです!

(▲左:平彫り、右丸彫り)

話を聞くと、般若の面を彫る飛騨高山の伝統工芸士の方に、最近の面白い仕事として<Real Wood Case>を持参したところ「俺にも彫らせてくれよ」ということで彫っていただいたものだそうで。こちらの意図とは全く別のところで素晴らしいものが生まれてしまったのです。

驚きはありましたけれども、それ以上に「やばいじゃん、すげえじゃん!」が勝りました(笑)。そこから同じように創作意欲の高い職人さんと<Real Wood Case>との出会いが続きまして。これまた飛騨高山の伝統技術である春慶塗の塗師が漆を塗ってくれたり、徳島県の藍染師の方が「木を染めたことがないから」と染めてくださったり。我々の介入は一切無いままに、職人の方々が「俺も、私も」と次々にやる気ありきで手を挙げてくださって、その輪が繋がっていくたびにとんでもないものが生まれていきました。

この時に地場産業に携わる方々のパワーとセンス、創作意欲の強さから生まれる「いいものづくり」のうねりにものすごく学ばせていただきました。職人さんがやりたいようにやったらどんどんいいものが自然に誕生する。ものづくりがこういう流れの中にあったら「いいもの」しか生まれないと思いました。

――買い手の反応は

ニューヨークの展示会に展示したら、参考出品で値段をつけていなかったにもかかわらず好評で。バイヤーの方々は興味津々でしたよ。「これはなんなんだ」って。漆という天然素材があることも漆器文化も、海外ではまだまだ十分認知されていませんから物珍しさと興味深さがあったんでしょう。

春慶塗の黄色なんかは、全体的に飴釉のようなこってりとした深みが経年変化によって生まれますが、人が握る部分は手の脂に反応してほんのりと黄みがかっていきます。その生きた変化のようなものも面白く映ったのでしょう。

(▲左:漆塗り「飛騨春慶」、右:本藍染「天然灰汁醗酵建」)

ニューヨークのポールスミス氏の事務所ででポール・スミス氏にお会いした時も藍染めのケースを気に入っていただきました。「すごくいいね」って。藍の場合、サクラなど白木の木肌が薄く美しいものを使いましたから、藍の青さがよく映える仕上がりになりました。これまた使ううちに藍の濃い部分と淡い部分との濃淡の表情が生まれますから、これも面白がられたのでしょう。

最終的にロンドンの「ポール・スミス」でお取り扱いいただく運びとなりました。


――日本での反応は


国外では伝統工芸品をこの価格帯で纏えることが「すごい!やばい!」という反応ですが、日本では伝統文化や工芸品がもはや身近すぎるのか価値の見出され方が全く違いますね。どうしても父の日の高級なプレゼントなどとして追いやられがちです。

けれども我々が伝えたいのは、伝統工芸技術が心地よく毎日を支えてくれるというところ。ですからそのポジショニングがとれず我々の価値ってなんだろうと考えた時期には、プロダクトの販売を停止し一時撤退しておりました。しかし2021年現在iPhoneがすっかり生活に根付き、スマートフォンケースの市場もほぼ飽和状態に達したことから、使い手に対して今一度差別化といいますか、ちゃんとコンセプトを伝えられる環境が整ったのではないかなと。そこでもう一度販売を決定しました。

――プロダクトに込めた想いを伝えられる環境が整った今、あらためて伝えていきたいこととは

地域を深く掘り下げていくと、魅力的な技術や人を見つけることができます。ただそれらは世の中の明るみに出ていません。もっと職人同士が交流して、お互いに技術言語で話していけばいいのにと思います。腕のある人は言葉なんて関係ありませんから。時代に飲み込まれないよう、あたらしいものづくりにたいする意欲やマインドが失われてしまう方がよほどまずい。

今回のプロジェクトはたまたま木工でしたが、現代の生活様式の中で活路を見出せるプロダクトはいっぱいあると思うんです。フューチャーテクノロジーをひたすらに追いかける前に、自分がルーツとする国や地域の技術を革新させるきっかけがもっとあったらいいなと思いますね。


HOW TO

ケースの装着には木の反りや割れを防止する伝統的な木工技術「さね」を採用。
加工を施した別樹種のプレートが分離したケースを繋ぎ合わせます。